INTERVIEW

2020.02.28UP|レポート

2019年度の弘前レポートby谷さん

昨年も2018年度の弘前レポートを書いてもらった谷さんに、今年もレポートいただきました。事業の変化のこと、りんごのこと、弘前の食べ物や生活のことなどを綴ってくれています。ぜひ読んでみてください。

りんご収穫中の谷さんりんご収穫中の谷さん

谷です。昨年はりんご栽培のことを中心に1年間のレポートを書きましたが、今回は弘前での生活のことなども交えて書いていきたいと思います。

2019年度の変化

2019年度は弘前のりんご生産体験にも少し変化があり、今後もこの事業を継続していく為の、模索とテストを始めた年でした。
具体的には大きく分けて2つで、1つ目は請負型の業務を本格的に始めた事です。これは農家さんの作業が忙しく手が足りない時期に、大阪から弘前に行き、作業費を頂いた上で仕事を請け負うものです。もう1つは、収穫したリンゴを農家さんから買い取らせていただき、その選別や箱詰めを弘前の体験者用の寮で行って、大阪でお歳暮用などとして販売する試みです。
もちろんこれまで通りの体験も継続して行なっています。

寮でのリンゴ箱詰めの様子寮でのリンゴ箱詰めの様子

そんな2019年度ですが、自分が一番難しかったのはリーダーとしての仕事でした。前述した請負型の業務も始まったことから、自分はユニットリーダーとして、他のメンバーへの仕事の指示だとか、仕事を割り振ったり、フォローをしたりする立場になりました。請負だと作業費を頂いて仕事をすることになるので、体験とは違う緊張感があります。
あとリンゴ栽培の面では、2019年は気温が少し高かったりだとか、雨があまり降らなかったこともあって、リンゴの育ちが悪くなったり、味が少し変わったりという話をよく聞きました。やはり農業は自然や天候からの影響を受けるということを強く感じます。今年は暖冬だったので、その影響も出そうです。

5月の作業の様子5月の作業の様子

弘前での生活

弘前での生活面のことも書いていきたいと思います。
自分の弘前での休日の過ごし方で多いのは、本屋さんとラーメン屋さんをハシゴするコースです。
弘前は学園都市だからか本屋さんが多く、寮から歩いていける範囲でも、古本屋さんを合わせると3〜4軒くらいあります。個人的にはアミューズメント系が多いよりも本屋さんが多い方が好きなので、嬉しい部分です。
大阪でリンゴの本を探しても果樹系統のものばかりで、リンゴの本となるとほとんど見つからないのですが、弘前の大きな本屋さんに行くと本当に沢山あります。リンゴの作業の本などを探しに、本屋さんにはよく行っています。

本屋さんでの一枚本屋さんでの一枚

ラーメン屋さんも弘前には多いです。いつも行くのは、中三デパートの地下のフードコートにある「中みそ」というラーメン屋さんです。弘前の人達からソウルフードと呼ばれるくらい人気で、休みの日には満席になっていることも多いです。ショウガとニンニクが効いた濃厚な味噌ラーメンがクセになります。

その他の食べ物の話

1ヶ月くらいの長期で弘前にいる場合は基本的に自炊をするんですが、2泊3日など短期の体験の場合は外食をします。その時によく行くのが郷土料理のお店「菊富士」です。
ここで皆さんにおススメしているのは「いがめんち定食」と「けの汁定食」です。いがめんちはイカの足(ゲソ)を細かく叩いて、野菜、小麦粉などを混ぜて揚げた郷土料理なんですが、ここでは「揚げ」ではなく「焼き」のいがめんちがあったりして、珍しいんです。
あとは「貝焼き味噌」という、貝をお皿にしてホタテと味噌とを焼いて溶き卵を加えて混ぜ合わせる料理も、よく頼みます。どれもとても美味しいです。

真似して自分で作ってみた貝焼き味噌真似して自分で作ってみた貝焼き味噌

その他に体験者さんによく食べてもらうのは、やっぱりアップルパイです。
寮のすぐ裏手にあるパン屋さんがアップルパイを作っていて、懇意にしてもらっています。飾らない感じのアップルパイで、甘酸っぱいジャム状のリンゴが詰まっていて、食べてもらった体験者さんからも、いつも好評です。
体験先の津軽ゆめりんごファームさんでもアップルパイを作っていて、たまに仕事終わりに余ったからと頂けることがあるんですが、それもとても美味しいです。種類もいくつかあって、どれもオシャレな感じです。ゆめりんごさんでは他にも色々なお菓子も作られています。弘前のお土産やさん等でも置いているので、ぜひ見てみてください。

ゆめりんごさんのお菓子ゆめりんごさんのお菓子

お祭りのこと

あとは、弘前といえばお祭りです。個人的には「よさこい津軽」が印象的で、土手町通りという通りを封鎖して、そこで沢山の人達がよさこい踊りを披露しています。
「弘前ねぷたまつり」も有名です。この時期はリンゴの作業も落ち着いていますし、皆さん祭りの方に集中しています。自分は体験時期の関係で見たことはないんですが、山車は道端に置かれていたり、飾られたりしているのをよく見かけました。
他にはさくら祭りも、いつもとても賑わっています。弘前ではリンゴ栽培の技術を生かして桜を剪定していることもあり、迫力が違います。

ねぷた祭りの山車ねぷた祭りの山車

振り返って

弘前は、冬が厳しくて大変な部分もあるんですが、その分自然がとても豊かで、雪が降るからこそもたらされる恵みとしてのリンゴがあります。この街で生きる人たちは、そうした厳しい環境の中でも、自然に合わせて生活するリズムができているんだなぁということを感じます。
それに弘前の方は面倒見のいい方が多くて、だからこそここまで続けて来られた部分が大きいように思います。
今年も引き続き、弘前には関わらせてもらうことになります。これからもこの事業を続けていけるように、頑張っていきたいと思います。

園地から見る風景園地から見る風景

弘前での生活が垣間見えるレポートでした。2020年も体験者さんを募集していますので、ぜひここで書かれているような弘前の空気を感じにいらしてください。